ヒノキアレルギーでもヒノキの家には住める?安全な理由や使用する箇所をご紹介します!
木の家に憧れがある方で、ヒノキアレルギーが心配な方もおられるのではないでしょうか。建材として使用される木材は、花粉が放出されないため過度に心配する必要はありません。
本記事では、ヒノキアレルギーでもヒノキの家には住めるのかについてご紹介します。また、ヒノキの家が安全な理由や使用する箇所、メリット、デメリットも解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
ヒノキアレルギーでもヒノキの家には住める?
ヒノキアレルギーの方でも、ヒノキやスギを使用した自然素材の家に住むことに問題はありません。これは、建材である木材が花粉を放出しないため、アレルギーの心配が少ないからです。
しかし、木の成分に反応する可能性や、建材によってシックハウス症候群を引き起こす可能性はあります。ただし、自然素材を使用している家は、化学物質の含有量が少ないため、一般的な住宅と比較して、安全性が高いといえます。
ヒノキアレルギーでもヒノキの家が安全な理由
次は、ヒノキアレルギーでもヒノキの家が安全な理由について解説します。
・抗菌性が高い
・湿気に強い
それぞれの詳しい内容についてみていきましょう。
1.抗菌性が高い
ヒノキは抗菌性が高いことで知られており、カビや細菌の増殖を防ぐ成分が含まれています。ヒノキの葉には強力な抗酸化作用があり、お刺身の鮮度を保つために使用されるケースもあります。
この特性はヒノキの木材にも備わっているため、寿司屋のネタ箱やカウンターなどの安全性が求められる箇所に広く利用されている傾向です。また、家庭で使用されるまな板にもヒノキが使われている場合が多く、清潔な環境を維持するのにも役立っています。
2.湿気に強い
日本の気候は夏の湿度が高く、冬は乾燥しているのが特徴で、木造住宅はこのような気候に最適な建材です。木材は湿度の変化に対応し、湿気を吸収・放出する特性を持っています。
さらに、夏場は蒸し暑さを和らげ、冬場は乾燥を防ぐ役割も果たします。また、ヒノキは湿気に強く耐久性が高いため、浴槽や水回りの製品に使用されるケースも多いのが特徴です。
ヒノキ材を使用する主な箇所は3つ
次は、ヒノキ材を使用する主な箇所について解説します。
・フローリング
・柱(構造材)
・風呂
それぞれの詳しい内容についてみていきましょう。
1.フローリング
ヒノキは美しい木目と明るい色合いで、住宅のフローリング材として人気があります。無垢材のフローリングは、年月が経つごとに色合いが変化し、独特の味わいを増していくのが魅力です。
また、耐久性が高く、傷がつきにくい特徴も持っているため、生活空間を快適に保つための理想的な素材の1つです。さらに、ヒノキのフローリングは断熱性にも優れており、季節を問わず快適な室温を保てるため、ランニングコストの削減も期待できます。
2.柱(構造材)
ヒノキは、耐久性や強度に優れており、建築用の構造材としても人気です。美しい木目と香りは、家のなかに心地よい雰囲気をもたらすため、柱や床材などの目に見える部分に使用すると、リラックスできる空間を演出できます。
また、ヒノキには自然の防虫効果があり、シロアリなどの害虫にも強いため、住宅の基礎部分にも最適です。費用はほかの木材よりも高めですが、耐久性と美しさから、長期的にはコストパフォーマンスがよいとされています。
3.風呂
ヒノキの香りにはリラクゼーション効果があるため、浴槽として使用されるケースも多いです。また、耐水性に優れ、長期間の使用にも耐えるため、住宅の浴室だけでなく、温泉旅館の浴室や湯船にも広く利用されています。
さらに、ヒノキに含まれる成分が人体によい影響を与えるといわれているため、健康を意識した選択肢としても人気です。
ヒノキの家のメリットは3つ
次は、ヒノキの家のメリットについて解説します。
・木目が美しい
・耐久性が高い
・リラックス効果がある
それぞれの詳しい内容についてみていきましょう。
1.木目が美しい
ヒノキの美しい木目には、高級感があります。さらに、年月を重ねるごとに表面の光沢が増し、高級感や独特の風合いが生まれます。
また、白い木目が空間を明るくする一方で、心材はピンクや黄色がかった色味を帯び、芳香を放つのが特徴です。長期的に使用していくと、価値がさらに増して、時間の経過とともに深い風合いが現れます。
2.耐久性が高い
ヒノキは歴史的建築物である法隆寺にも使用されており、耐久性と保存性の高さが証明されています。さらに、湿気やシロアリ、腐朽菌などにも強いため、長期間にわたり建物を保護する役割があります。
また、美しい木目と香りは、日本の伝統的な建築において欠かせません。現代でもヒノキは宮殿や社寺の建築に使用され、優れた性質が建築物の保存に役立っています。
3.リラックス効果がある
ヒノキの香りには、リラクゼーション効果があるとされており、多くの人に好まれています。ヒノキの香りを嗅ぐことで、心が穏やかになり、疲労感の軽減も感じられます。
このため、ヒノキの香りはアロマオイルや芳香剤としても利用されており、ヒノキ風呂などのリラクゼーションアイテムとしても使用されている場合が多いです。
ヒノキの家のデメリットは3つ
次は、ヒノキの家のデメリットについて解説します。
・着色しづらい
・特有の香りがある
・変形する可能性がある
それぞれの詳しい内容についてみていきましょう。
1.着色しづらい
ヒノキに含まれる油分が塗料の吸収を妨げるため、塗料が浸透しにくい傾向にあります。このため、ヒノキを希望の色に着色するのは現実的ではありません。
しかし、美しい白木の色や年月が経つにつれて現れる飴色の風合いを楽しめます。このような特徴を活かして、無塗装やオイルフィニッシュなどで仕上げる施工がおすすめです。
2.特有の香りがある
ヒノキの香りはリラックス効果があるとされ、多くの人に好まれています。しかし、一部の人は香りを不快に感じたり、体調を崩したりする場合があります。
このため、ヒノキの使用を検討している場合、実際に香りを体験し、家族全員にとって快適か確認することが大切です。できれば、住宅展示場や見学会などを利用して、事前に確認するようにしてみてください。
3.変形する可能性がある
無垢材は湿度の変化に敏感で、湿気を吸収したり放出したりする際に、膨張や収縮が発生しやすいのが特徴です。しかし、ヒノキはほかの無垢材に比べて湿気に強く、変形しにくい特性を持っています。
さらに、適切な乾燥処理を施せば、含水率を低く保てるため、変形のリスクを抑えられます。このため、適切な処理や施行を施してくれる業者を選ぶようにしてください。
なお、無垢材のメリットやデメリットについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
関連記事:無垢材のメリット・デメリットとは?種類ごとの特徴や選ぶポイントを詳しく解説します!
ヒノキアレルギーでよくある3つの質問
最後に、ヒノキアレルギーでよくある質問について解説します。
・質問1.ヒノキアレルギーの主な症状は?
・質問2.建材アレルギーとは?
・質問3.木の家をおしゃれに建てるポイントは?
それぞれの詳しい内容についてみていきましょう。
質問1.ヒノキアレルギーの主な症状は?
ヒノキアレルギーの症状としては、花粉症と似た症状が多く見られます。たとえば、鼻水やくしゃみ、鼻づまりなどの鼻症状が一般的です。
さらに、目のかゆみや涙が出る結膜炎の症状、喉の痛みやかゆみ、咳も発生する場合があります。また、スギの花粉症が合併していると、重症化する可能性が高いです。
重症化した場合、気管支喘息を引き起こす場合もあります。これらの症状を緩和するためには、抗ヒスタミン薬の服用や、外出時のマスクが効果的です。
質問2.建材アレルギーとは?
建材アレルギーとは、建築に使用される材料によって引き起こされるアレルギー反応です。この反応は一般的にシックハウス症候群の一部として扱われます。シックハウス症候群の主な要因は、生物的なもの(ダニ、カビなど)や化学物質(ホルムアルデヒド)などです。
なお、ホルムアルデヒドは多くの建材に含まれ、新しい家具やカーテン、フローリングのワックスにも存在します。これらが要因となり、頭痛やめまい、喉の痛みなどの症状が現れる場合があります。
質問3.木の家をおしゃれに建てるポイントは?
木造住宅の魅力は、自然な風合いやデザインの柔軟性にあります。たとえば、同じ木材でも、切り方次第で異なる表情を楽しめます。たとえば、板目はランダムな木目で、温かみのあるカジュアルな雰囲気が特徴です。
一方、柾目は直線的な木目が特徴で、洗練されたモダンな空間におすすめです。さらに、ブラックインテリアと木目を組み合わせれば、シックで引き締まった空間を演出できます。
まとめ
本記事では、ヒノキアレルギーでもヒノキの家には住めるのかについてやヒノキの家が安全な理由、使用する箇所、メリット・デメリットについて解説しました。
結論として、ヒノキアレルギーの方でもヒノキの家には住めますが、木の成分に反応する可能性や、建材によってはシックハウス症候群を引き起こす可能性はゼロではありません。
しかし、ヒノキの家が安全といわれる理由には、カビや細菌の増殖を防ぐ成分が含まれている点や、湿気に強く耐久性が高い特性がある点が挙げられます。また、ヒノキは木目の光沢が美しく、香りにはリラックス効果があります。このメリットを活かして、フローリングや柱、浴槽などに使用される場合も多いです。
ただし、ヒノキは適切な処理をしていないと変形するリスクや、特有の香りが苦手な方もいます。このため、住宅展示場や見学会でヒノキの香りを確かめたり、メンテナンス方法などを確認したりすることが大切です。
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