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家づくりを検討中の方で、杉と檜の違いについて知りたいという方もおられるのではないでしょうか。杉と檜は日本を代表する木材ですが、それぞれ異なる特徴を持っています。

本記事では、杉と檜の違いや戸建住宅における杉と檜の活用例についてご紹介します。また、よくある質問についても紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。

杉と檜の違いとは？

まず、杉と檜の違いについて解説します。

・檜（ヒノキ）

・杉（スギ）

それぞれの詳しい内容についてみていきましょう。

檜（ヒノキ）

日本の檜（ヒノキ）は、成長すると高さ20〜30m、幹の太さは直径1mに達し、建材として使用される木材のなかでも高い耐久性を誇ります。シロアリや腐朽菌への耐久性が強く、伐採後に時間が経つほど強度が高まるため、古くから神社仏閣や住宅の柱材に活用されています。

また、檜は経年とともに飴色に変化して、光沢感が増すため、見た目も魅力的です。さらに、特有の香りにはリラックス効果があり、檜風呂や入浴剤に用いられ、日常の癒しとしても親しまれています。

なお、檜住宅については、こちらの記事で詳しく解説しています。

関連記事：檜住宅とは？メリット・デメリットや向いている人の特徴まで詳しく解説します！

杉（スギ）

杉（スギ）は、軽量でやわらかく、断熱性や通気性に優れているため、住宅の構造材や内装材、家具製作などに活用される場合が多いです。木目は直線的でシンプルな美しさを持ち、時間を経て黄色味を帯びてくるため、独特の風合いを醸し出します。

杉の名前には「直木（スグキ）」や「進木（スギ）」といった由来があるとされています。また、杉材は熱伝導率が低いため、断熱性の高い家づくりにも適しており、現代の建築には欠かせない存在です。

杉と檜の見た目や強度の違い

次に、杉と檜の見た目や強度の違いについて解説します。

・断面

・香り

・木目・年輪

・経年変化

・強度

それぞれの詳しい内容についてみていきましょう。

断面

檜の辺材は、白色から黄色味を帯びた色合いで、心材はやわらかなピンク色をしています。このため、檜は上品でやわらかな印象を与える建材です。

一方で、杉の辺材は白色で、心材は黒に近い赤味がかった色合いが特徴です。これにより、杉は力強くはっきりした印象があります。

香り

杉の香りはさわやかで、リラックス効果があるとされており、檜よりは控えめな香りです。一方、檜は特有の香りが強く、抗菌や消臭効果があるのが特徴です。このため、入浴剤やアロマオイルとしても利用されるほど、癒しの効果が高いとされています。

このように、杉と檜にはそれぞれのリラックス効果があるため、用途や好みに応じて利用するのがおすすめです。

木目・年輪

杉は、木目がはっきりしており目立つため、視覚的に力強い印象を与えます。また、年数が経つにつれて、木目がより浮き出るため、独特の経年変化を楽しめます。

一方、檜の木目は間隔が狭く、まっすぐで整った木目を持ち、年輪は目立ちにくいのが特徴です。このため、繊細な印象があり、木目よりも木肌の滑らかさを楽しむ方がおすすめです。

経年変化

杉は、時間の経過とともに白っぽい色から赤みを帯びた茶色へと変化するため、深みのある色合いになります。屋外で使用する場合、銀白色に変化する可能性もあります。さらに、杉のやわらかい材質は、経年変化で力強い質感になる点も特徴的です。

一方、檜は年月が経つとともに色が次第に濃くなり、飴色に変化します。さらに、光沢感が増して、木目が際立つため、よりいっそう品のある風合いが楽しめます。

強度

一般的に檜は杉よりも硬く、強度が高い木材とされています。これは、木材を曲げた際の抵抗力を示すヤング係数（E値）の差で示されています。檜のE値は80〜110で、杉のE値は70〜100とやや低めのため、檜の方が曲げられた際の抵抗力が高く、しなりにくい材質です。

しかし、強度は木材の部位や育成環境によっても変動しやすいため、どちらが優れているかは明確にはいえません。ただし、建築材としてはどちらも適しており、耐震性などの面でも問題なく使用できます。

戸建住宅における杉と檜の活用例

次に、戸建住宅における杉と檜の活用例について解説します。

・檜（ヒノキ）

・杉（スギ）

それぞれの詳しい内容についてみていきましょう。

檜（ヒノキ）

檜の戸建住宅における活用例としては、以下が挙げられます。

・柱や梁などの構造材

檜は耐久性が高いため、家の骨組みとなる柱や梁に適している。とくに、耐久性が求められる部分に使用されるケースが多い。

・床材

檜の木目と香りを活かし、床材として使用される場合が多い。とくに、家全体に高級感を与えたい場合に適している。

・浴室材

檜は耐水性が高く、浴室に利用されるケースも多い。浴室材として活用すれば、檜の香りが浴室に広がり、リラックス効果が得られる

なお、木造住宅で使用される柱の太さについては、こちらの記事で詳しく解説しています。

関連記事：木造住宅で使用される柱の太さとは？主な樹種の種類や木造住宅の耐震性と柱の関係を徹底解説！

杉（スギ）

杉の戸建住宅における活用例としては、以下が挙げられます。

・内装材

杉の軽さと断熱性を活かし、内装材として使用されるケースが多い。壁材や天井材として使用すれば、家全体が暖かく、やわらかい雰囲気に仕上がる。

・フローリング

杉特有の質感は足触りが良く、フローリング材としても人気がある。また、加工しやすいため、デザイン性を求めるフローリングにも適している。

・外壁材

杉の風合いを活かし、外壁材として使用するのもおすすめ。防腐処理を施せば、外壁材としての耐久性も高くなる。

サイエンスホームの「ひのきの家」が選ばれる理由

参考：サイエンスホーム岡山店

「サイエンスホーム」では、国産ひのきにこだわり、自然素材を使った家づくりを手の届きやすい価格で提供しています。無垢の国産ひのきをふんだんに使用した「見て」「触って」「感じる」ことができる家は、木の温もりやリラックス効果を求める方にぴったりです。

また、日本の伝統工法である「真壁づくり」では、木が呼吸して湿度を調整する効果が得られるため、心地よい空気環境を体感できます。

杉と檜の違いでよくある3つの質問

最後に、杉と檜の違いでよくある質問について紹介します。

・質問1.杉と檜のどちらを選べばいい？

・質問2.杉と檜の価格の違いは？

・質問3.杉と檜を組み合わせる方法は？

それぞれの詳しい内容についてみていきましょう。

質問1.杉と檜のどちらを選べばいい？

杉と檜はそれぞれが優れた建材であり、一概にどちらがよいということはありません。しかし、見た目や香り、強度などの違いがあるため、施工部位や予算などを総合的に見て判断する必要があります。

もし、木材の選び方がわからない場合には、施工会社に相談してみましょう。その際に、希望の雰囲気や価格について伝えておけば、条件に合ったプランの提案が受けられます。

質問2.杉と檜の価格の違いは？

一般的には、檜の方が杉よりも高価であるとされています。たとえば、2023年の国内の素材価格データによれば、杉の価格は1立方メートルあたり15,800円程度なのに対し、檜は22,000円という価格差がありました。

また、製材品についても、檜の価格の方が杉よりも高い傾向にあります。この価格差は、檜が持つ優れた耐久性や希少性によるものです。

参考：第1部 第3章 第1節 木材需給の動向（3）：林野庁

質問3.杉と檜を組み合わせる方法は？

杉と檜を組み合わせて使用​​すれば、コストを抑えながら高品質な住宅を実現できます。たとえば、柱や梁などの構造材には強度と耐久性に優れた檜を使用し、内装材やフローリングには美しい木目とやわらかな風合いを持つ杉を使う方法があります。

また、床材には檜を採用して耐久性を確保し、壁や天井には杉を使用して、断熱性やデザイン性を高めることも可能です。このように、杉と檜を効果的に組み合わせれば、住宅全体の性能とコストパフォーマンスを両立できます。

まとめ

本記事では、杉と檜の違いや戸建住宅における杉と檜の活用例についてご紹介しました。

杉と檜は、それぞれの特性が異なる優れた木材であり、住宅の用途や設計に応じて利用することが大切です。たとえば、杉は軽量でやわらかく、断熱性や通気性に優れているため、住宅の構造材や内装材、家具製作などに活用されています。

一方、檜は時間経過とともに飴色に変化して光沢感が増すため、見た目が魅力的です。さらに、特有の香りにはリラックス効果があり、檜風呂や入浴剤に用いられ、日常の癒しとしても親しまれています。

杉と檜には、このような違いがあるため、建築材として使用する際は、施工部位や予算などを総合的に見て判断するようにしましょう。