調湿効果とは|梅雨も冬の結露も防ぐ5つのポイント
調湿効果とは、木や土などの素材が周囲の湿度に応じて水蒸気を吸ったり放したりして、湿度の振れ幅をならす働きです。梅雨の部屋干しや冬の結露に悩み、除湿機を回し続ける暮らしはつらいものです。
調湿効果とは湿度を作る力ではないため、建材だけでは足りません。効き方は木が空気に触れる面積と断熱・換気で決まります。
・ポイント①床だけでなく壁・天井・柱も木を現しにする
・ポイント②孔をふさぐウレタン塗装ではなく自然塗装を選ぶ
・ポイント③断熱で壁と窓の表面温度を保ち、結露の原因を先に断つ
・ポイント④容量を超えた水蒸気は24時間換気で外に出す
・ポイント⑤部屋干しと冬の乾燥は除湿機・加湿器に任せる
この記事では、当社が調湿効果を引き出している方法や、調湿が効く家にするポイント、調湿の仕組み、建材5種類の比較、調湿で保ちたい湿度は40〜60%を順に解説します。また、よくある質問もご紹介します。

サイエンスホーム岡山店が調湿効果を引き出す2つの方法
「無垢のひのきを使えば湿気は勝手に整う」と思われがちですが、実際には同じ材料でも効き方は大きく変わります。木が室内の空気に触れていなければ吸放湿は起こらず、壁の中が冷えたままなら結露も止まりません。
当社が岡山での家づくりで真壁づくりと外張り断熱を組み合わせているのは、この2つの条件を設計の段階で押さえるためです。ここからは、ひのきの調湿効果を暮らしの中で実際に引き出すための方法を解説していきます。
方法①真壁づくりでひのきが空気に触れる面積を増やす
調湿は、スポンジのような多孔質の材料が水蒸気を吸ったり放したりする働きで、触れている空気の量が多いほど効きます。一般的な大壁づくりは柱と梁を石こうボードとビニールクロスで覆うため、室内で木が空気に触れる面はフローリングだけになりがちです。
真壁づくりでは柱・梁・桁が室内に現しになり、床と天井の板と合わせて木の面がぐるりと立ち上がります。同じ間取りでも、壁・天井・柱・梁までひのきを現しにすると、木が室内の空気に触れる面積は床だけの場合より大きく広がります。
吸放湿は材料の表面で起こる現象です。使った木の量ではなく「空気に触れている面の広さ」が効き方を左右します。
◆真壁づくりと大壁づくりで木が室内の空気に触れる面(筆者作成)
| 比較項目 | 真壁づくり | 大壁づくり |
| 木が現しになる面 | 床・壁・天井・柱・梁 | 床のみになりがち |
| 柱と梁の見え方 | 室内に見えたまま仕上げる | 石こうボードとクロスで覆う |
| 吸放湿に参加する面積 | 部屋の四方に広く取れる | 足元だけに限られる |
| 湿気の受け止め方 | 天井や柱でも受け止める | 床面だけで受け止める |
同じ広さの部屋でも、木が空気に触れる面の数はこれだけ変わります。調湿は材料の表面で起こる現象のため、この差がそのまま効き方の差になります。
なお、真壁造りと大壁造りの違いについては、こちらの記事をご覧ください。
関連記事:真壁造りと大壁造りの違いとは?それぞれのメリット・デメリットを詳しく解説します!
方法②外張り断熱とハイブリッド工法で結露の原因を断つ
結露は、室内の水蒸気が冷たい面に触れ、その表面温度が露点を下回ったときに水へ戻る現象です。黒カビの引き金は湿度の高さだけでなく、窓ガラスや壁の表面が冷えている状態にもあります。
木の調湿では、この冷たさは解消できません。このため、当社では柱の外側を断熱材で包む外張り断熱と、軸組みにパネルを組み合わせるハイブリッド工法で、壁の中と表面が冷えない状態を先につくります。
外張り断熱は、柱や梁が断熱層を貫かない納まりになり、熱の逃げ道(熱橋)が生まれにくくなる点が特徴です。パネルを併用すると気密も安定し、壁の内部で水蒸気が冷やされる場面を減らせます。
また、壁と窓の表面が冷えにくくなると、結露だけでなく体感の寒さも和らぎます。木の調湿は、結露対策の主役ではなく仕上げの役割です。順番を逆にすると、無垢材を張っても冬の窓際だけが濡れる家になってしまいます。
調湿が効く家を実現する5つのポイント
調湿を家の性能として効かせるには、建材選びの前に、面積・仕上げ・断熱・換気・機械の順番に決めていく必要があります。調湿建材は湿度の振れ幅をならす脇役で、主役は断熱と換気です。以下、それぞれをどう判断すればよいかを順にご説明しましょう。
◆調湿が効く家を実現する5つのポイントの概要図(筆者作成)

ポイント①床だけでなく壁・天井・柱も木を現しにする
調湿建材のカタログには、1平方メートルあたりの吸放湿量が載っています。ここで見落としやすいのは、その数値に施工面積を掛けなければ家全体の効き方にならないという点です。
床だけを無垢フローリングにした場合、木が空気に触れる面は室内の内装面のごく一部にとどまります。壁・天井・柱・梁までひのきを現しにすると、同じ部屋でも吸放湿に参加する面積が一気に増えます。
とくに効くのは天井です。暖かく湿った空気は上へ動くため、天井面が木のままだと、夏の夜にこもりがちな湿気を受け止めてくれます。寝室なら、寝ている間の汗の湿気を受け止める面が増える計算です。
家具や本棚で覆われる壁は、その分だけ働きません。面積を増やす工事は後から足しにくいため、図面の段階で「空気に触れ続ける面がどれだけ残るか」を確認しましょう。
ポイント②孔をふさぐウレタン塗装ではなく自然塗装を選ぶ
木や珪藻土が湿気を吸えるのは、表面に無数の細かい孔が開いているからです。ウレタン塗装やシートで表面を覆うと、この孔がふさがれ、吸放湿はほとんど止まってしまいます。
同じひのきの床でも、塗膜で密閉した仕上げと、木に染み込ませる自然塗装とでは、調湿という点で別物です。自然塗装なら、植物油や蜜蝋が木の内部に入り、孔を残したままよごれをはじいてくれます。
お手入れは固く絞った布での乾拭きが基本で、傷が付いても部分的に塗り直せる点は、小さな子どもがいるご家庭に向く特徴です。しかし、水がかかる洗面まわりでは塗膜の強さが役に立つ場面もあるため、水まわりだけ仕上げを切り替えることをおすすめします。
ポイント③断熱で壁と窓の表面温度を保ち、結露の原因を先に断つ
梅雨のカビも冬の黒カビも、突き詰めると壁や窓が冷たいところから始まります。表面温度が露点を下回った瞬間に、空気中の水蒸気が水滴へ変わるからです。
断熱性を上げて壁と窓の表面温度を室温に近づけると、結露そのものが起きにくくなり、調湿建材は水蒸気の処理に集中できます。このため、当社では、柱の外側を断熱層で包む外張り断熱を標準にしています。
柱が断熱を貫かない納まりのため、壁の中で局所的に冷える部分が生まれにくい構造です。さらに、窓も同じ考え方で選びます。せっかく壁を厚くしても、窓が一枚ガラスのままなら、そこに家じゅうの水蒸気が集まって流れ落ちてしまうからです。
2025年4月からは、すべての新築住宅に省エネ基準への適合が義務づけられました(省エネ基準引き上げへ。脱炭素化も。|国土交通省、2026年8月閲覧)。
なお、結露については、こちらの記事で詳しく解説しています。
関連記事:結露とは?発生のメカニズムや放置するリスク、防ぐ方法まで詳しくご紹介します!
ポイント④容量を超えた水蒸気は24時間換気で外に出す
調湿建材が吸える水蒸気の量には上限があります。吸い切ったあとは、室内の湿度がそのまま上がっていきます。入浴・調理・部屋干し・呼吸で家の中に出た水蒸気は、最終的に外へ出すしか行き場がありません。
2003年7月施行の改正建築基準法により、住宅には換気回数0.5回/h以上の機械換気設備の設置が原則として義務づけられました。
この24時間換気が、調湿建材の「逃がし弁」として働きます。(建築基準法に基づくシックハウス対策について|国土交通省、2026年8月閲覧)
現実には、音や寒さを理由に給気口をふさいだり換気扇を止めたりしているご家庭が少なくありません。その状態で部屋干しをすると、湿気は行き場を失います。
換気経路が家具でふさがれないよう、給気口と排気の位置を間取りと合わせて決めましょう。浴室の換気扇はお風呂上がりから数時間回して、フィルターの掃除も年に数回は行うようにしてください。
ポイント⑤部屋干しと冬の乾燥は除湿機・加湿器に任せる
洗濯物を室内に干すと、含まれていた水分がそのまま空気中へ出ていきます。4キロの洗濯物なら、乾くまでにおよそバケツ1杯分に近い量が水蒸気として部屋へ放たれる計算です。
これは、壁や床が数時間で吸える量をはるかに超えた水分量です。部屋干しの日は除湿機とサーキュレーター、冬に喉が乾く日は加湿器と、機械に任せる範囲をあらかじめ決めておくほうが、電気代も気持ちも軽くなります。
調湿が効いている家なら、除湿機の運転時間そのものが短くて済みます。湿度の山を建材がならしてくれるため、機械が全力で働く場面が減るからです。「除湿機を一切使わない家」を目指すと、かえって無理が出ます。
調湿の役割と除湿機・加湿器との違い
調湿とは、周囲の湿度が高いときに材料が水蒸気を吸い込み、乾いてきたときに放し戻す働きを指します。調湿は湿度のグラフの山と谷をなだらかにする働きであり、湿度を目標の数値まで引き下げる働きではないのです。
外の空気がずっと湿っていれば、吸い切った建材はそれ以上働けません。以下では、吸放湿という言葉の意味、除湿機との違い、効き目が表面数ミリで決まる理由を順に見ていきます。
調湿の正体は、湿度に応じて水蒸気を吸い放つ「吸放湿」
吸放湿とは、材料が空気中の水蒸気を吸い込む「吸湿」と、放ち返す「放湿」を合わせた呼び方です。木や土、紙などの自然素材は、この2つを一日のうちに何度も繰り返しています。
吸うだけの乾燥剤と違い、吸って放すという往復があるところが調湿の特徴です。入浴後や調理中に跳ね上がった湿度をいったん建材が預かり、湿度が下がった深夜に静かに返しています。
木の場合、含水率が周囲の湿度と釣り合うところまで水分を出し入れします。夏に建具が固くなり、冬に少し隙間が出るのは、この動きが目に見える形で現れた現象です。
木が動くこと自体は不具合ではなく、湿度を受け止めている証です。調湿は特別な新技術ではなく、自然素材が昔から持っている性質にほかなりません。
また、林野庁は令和6年度 森林・林業白書の中で、学校施設への木材利用について「木材の持つ高い調湿性、温かさや柔らかさ等の特性により、健康や知的生産性等の面において良好な学習・生活環境を実現する効果が期待できる」と述べています。
除湿機・加湿器との違いは、湿度を作るか、上下をならすか
除湿機と加湿器は、電気を使って室内の水分量そのものを増減させます。設定した湿度へ能動的に近づけられる点が強みです。一方で調湿建材は、電気も設定値も使いません。
建材にできるのは上下の振れ幅をならすところまでで、目標湿度まで下げ切る仕事は機械の担当です。たとえば、梅雨の夜、外が湿度85%の日に、室内を50%へ引き下げる力は建材にはありません。
それでも、急に上がる場面を抑え、寝室の空気がまとわりつく感じを和らげてくれます。建材で振れ幅を小さくしておくほど、機械の運転時間と電気代は短く済みます。
仕組みは多孔質にあり、効くのは表面数mmだから面積が決め手
調湿建材の中身は多孔質と呼ばれる構造で、目に見えないほど細かい孔が無数に開いています。ひのきや杉には細胞の空洞が無数にあり、珪藻土は藻の化石が持つ微細な孔を利用しています。
しかし、水蒸気が出入りできる深さには限度がある点に注意が必要です。一般に働くのは表面から数ミリ程度の層で、材の厚みを増やしても効き方はほとんど変わりません。
ここから、家づくりで効く条件が導けます。厚い柱を1本入れるより、薄くても広い面で木が空気に触れているほうが調湿には有利です。
真壁づくりが調湿と相性のよい理由も、まさにここにあります。調湿性能を比べるときは、材料の名前だけでなく、その材料を何平方メートル使うのかまで一緒に見てください。
調湿効果のある建材5種類の特徴と使い分け
調湿効果のある建材は、無垢材・珪藻土・漆喰・い草・調湿ボードの5種類に大きく分かれます。どれが一番効くかではなく、どこにどれだけの面積で使えるかで選ぶのが失敗しにくい進め方です。それぞれ詳しくみていきましょう。
◆調湿効果のある建材5種類の比較(筆者作成)
| 建材 | 主な使いどころ | 調湿の効き方 | 気をつける点 |
| 無垢材(ひのき・杉) | 床・壁・天井・柱 | 面積を大きく取れる | 塗膜で仕上げると効かなくなる |
| 珪藻土 | 壁 | 単位面積あたりが大きい | ひび割れや粉落ちが起きやすい |
| 漆喰 | 壁 | 中程度に効く | 施工費が高めになりやすい |
| い草(畳) | 寝室・子ども部屋 | 面で効き足ざわりもよい | 日焼けと表替えが必要になる |
| 調湿ボード | 押入れ・クローゼット | 数値で比べられる | 仕上げ材で覆うと効きが落ちる |
種類①無垢材(ひのき・杉)
無垢材は、丸太から切り出した一枚ものの木で、集成材や合板と違って接着層がありません。ひのきや杉は空気を含む細胞が多く、吸放湿がよく働く木です。
無垢材のメリットは、床・壁・天井・柱と広い面積に使えるため、家全体の吸放湿量を大きくできる点にあります。ひのきは香りと耐久性に優れ、水に強く、足触りが冷たくなりにくい木です。
素足で過ごす時間が長い子育て世帯には、夏でもさらっとした感触を楽しんでいただけます。単位面積あたりの吸放湿量は珪藻土に劣るものの、面積で稼げるため家全体としての効き方は無視できません。
ウレタン塗装で覆うと孔がふさがるため、調湿を期待するなら自然塗装を選びましょう。
なお、無垢材のメリット・デメリットについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
関連記事:無垢材のメリット・デメリットとは?種類ごとの特徴や選ぶポイントを詳しく解説します!
種類②珪藻土
珪藻土は、植物プランクトンの殻が堆積してできた土を原料にした左官材です。多孔質の度合いが高く、単位面積あたりの吸放湿量では建材の中でも上位に入ります。
壁の一面だけでも効果を体感しやすいため、湿気がこもる寝室や洗面脱衣室へ部分的に採用する使い方が向いています。一方で、乾燥収縮によるひび割れや、こすれたときの粉落ちが起きる点も正直にお伝えしておきましょう。
小さな子どもが手をつく高さや、ランドセルが当たる壁では、拭ける仕上げに切り替える配慮をしなければなりません。材料そのものに固まる力がないため、つなぎの種類で性能が変わります。樹脂の量が多い製品かを確認し、施工事例の写真も見てから決めましょう。
種類③漆喰
漆喰は消石灰を主原料とした左官材で、日本の城や蔵の壁に古くから使われてきました。硬く緻密に仕上がるぶん、吸放湿量では珪藻土に一歩譲ります。
その代わり、よごれや傷に強く、白く艶のある面が長持ちするため、リビングなど人目に触れる壁と相性のよい材料です。強アルカリ性で、カビが生えにくい性質も持っているため、梅雨時に壁の隅が黒ずみやすい住まいにはおすすめです。
また、ひび割れは珪藻土より起きにくいものの、地震や乾燥で細いひびが入る場合はあります。費用は職人の手仕事の分だけ上がるため、全面ではなくリビングの一面や玄関だけに使う選び方も現実的です。
種類④い草(畳)
い草は畳表の材料で、細い茎の中がスポンジ状の構造になっています。この空洞は水蒸気を吸い、乾けば放つため、昔から日本の湿気と付き合ってきた素材です。
寝ている間に人の体から出る水分を受け止めてくれるため、寝室や、子どもが昼寝をする和室で効き目が分かりやすい建材です。小さな子どもがいるご家庭では、転んでも痛くない床としてのメリットもあります。
日に当たると変色するため、3〜5年で裏返して、その後4〜7年ほどで表替えが必要になる点はあらかじめ知っておいてください。湿気がこもったまま家具を置きっぱなしにするとカビの原因になるため、時々風を通してあげましょう。
種類⑤JIS準拠表示の調湿ボード
調湿ボードは、火山性ガラス質堆積物やゼオライトなどを板状に成形した内装建材で、押入れやクローゼットの内側に張って使います。カタログに吸放湿量が数値で載っている点が特徴です。
この数値は、「JIS A 1470-1」という試験方法で測られており、製品どうしを同じ条件で比べられます。(日本産業標準調査会(JISC))数値を見るときは、単位が1平方メートルあたりであることを忘れないようにしましょう。
狭い面積に高性能な材を張っても、家全体の湿度を動かす力にはなりません。クロスや塗装で表面を覆うと効きが落ちる点にも注意が必要です。「効果が数字で確かめられないと納得できない」という方には、まず収納の一面から試す方法をおすすめします。
調湿で保ちたい湿度は40〜60%
人が快適に感じ、カビもダニもウイルスも増えにくい相対湿度は、おおむね40〜60%の範囲です。この帯からどちらへ外れても、住まいと体に別々の困りごとが出てきます。
建築物衛生法にもとづく厚生労働省の建築物環境衛生管理基準でも、事務所などの相対湿度を40%以上70%以下に保つよう定められており、住宅でもこの範囲が一つの目安になります。
◆相対湿度と住まい・体への影響(筆者作成)
| 相対湿度 | 体感 | 起きやすいこと |
| 70%以上 | 不快 | 結露・黒カビ・ダニの繁殖、押入れのにおい |
| 60〜70% | 蒸す | 蒸し暑さ、洗濯物の生乾き臭 |
| 40〜60% | ちょうどよい | カビもダニもウイルスも増えにくい |
| 30〜40% | 乾く | 喉や肌の乾燥、静電気、ウイルスが活発になる |
| 30%未満 | 強く乾く | 目や喉の痛み、木部の割れや隙間 |
梅雨の岡山では室内が70%を超える日も珍しくなく、冬の暖房中は30%台まで下がる日もあります。この上下をできるだけ40〜60%の帯に収めることが、家づくりで目指すゴールです。
まずは1,000円台の湿度計を、リビングと寝室の2か所に置いてみてください。数字で見えるようになると、除湿機や加湿器を動かす判断が早まります。筆者も展示場と自宅の両方に湿度計を置き、季節ごとの数字を見ながらご説明に使っています。
【湿度60%超え】カビ・ダニが増え、ぜんそくの引き金になる
相対湿度が60%を超えた状態が続くと、壁の中や窓際でカビの胞子が発芽しやすい環境になります。カビが増えれば、それを餌にするダニも一緒に増えていく流れです。
カビとダニの死骸やフンはアレルギーの原因物質であり、アレルギー性鼻炎やぜんそくの引き金になります。ダニ・カビとぜんそくの関係は、大気環境・ぜん息などの情報館|独立行政法人環境再生保全機構でも解説されています。
布団やクローゼットの中は空気が動かないため、部屋の湿度より高くなりがちです。小さな子どもは床に近い場所で長く過ごすため、床付近の湿気の影響を受けやすくなります。このため、拭き取りよりも「濡らさない」ことが優先です。
換気と断熱で表面を乾いた状態に保てば、掃除の回数そのものが減ります。ご自宅で心配な場所があるかは、押し入れの隅や窓枠のパッキンを見れば分かります。
【湿度40%未満】ウイルスが活発になり、肌も乾く
相対湿度が40%を下回ると、空気中を漂うウイルスが水分を失って軽くなり、長い時間浮かびやすくなります。
厚生労働省も、インフルエンザ対策として適度な湿度を保つよう呼びかけています。(インフルエンザ(総合ページ)|厚生労働省)
乾燥は喉の粘膜の防御力も落とすため、湿度を保つことは快適さの問題ではなく、家族の健康に直結します。肌のかゆみや、朝の喉のいがらっぽさ、ドアノブの静電気、木製家具の割れは、どれも同じ原因から出ています。
木の家では、冬に木が水分を放つ分だけ下がり方が緩やかになりますが、それだけで40%を維持できるわけではない点に注意しなければなりません。
一年中さらっと暮らせる調湿の家なら、「サイエンスホーム岡山店」

「サイエンスホーム岡山店」は、岡山県倉敷市の株式会社ハウスジャパンが、2013年に住宅事業部として立ち上げたサイエンスホームFC加盟店です。当社は、国産ひのきを現しにする真壁づくりに、外張り断熱と軸組み×パネルのハイブリッド工法、メーターモジュールの広い設計を組み合わせ、調湿と結露対策を一体で考えた家を岡山県内で建てています。
また、早島駅前平屋展示場では、1泊2日の無料宿泊体験を承っています(岡山県内で建築計画のある方限定)。梅雨や真夏の一晩を過ごして、木の調湿をご自身の肌で確かめてからご判断ください。⇒サイエンスホーム岡山店への相談はこちら
調湿効果とはでよくある3つの質問
調湿効果とはでよくいただく質問をご紹介します。年数による変化や、間取りによる差、入居した直後の状態という3つは、どれも暮らし始めてからの大切な要素です。それぞれ詳しくみていきましょう。
質問①調湿効果は年数がたつと落ちますか?
木そのものの吸放湿は、年数がたっても弱まりません。吸って放すという往復を繰り返すだけで、木が減ったり消耗したりする働きではないからです。
効き方が落ちるとすれば、原因は木ではなく表面にあります。塗膜を厚く塗り重ねる、壁一面を家具でふさぐ、現しの柱をクロスで覆うといった手を加えると、空気に触れる面積が減ってしまいます。
自然塗装のお手入れは、固く絞った布での乾拭きが基本です。塗り直すときも、膜をつくらない植物油や蜜蝋を選べば、孔はふさがりません。
このため、定期点検で、木の乾き具合や建具の動きを記録に残して、数年後の湿気の季節に効き方が変わっていないか、一緒に確かめられる体制がある業者を選びましょう。
質問②平屋や吹き抜けで効き方は変わりますか?
空気の量が増えるほど、受け止める木の面も広く必要になります。吹き抜けや高天井の部屋は、同じ床面積でも室内の空気の体積が大きくなります。
そこで効いてくるのが真壁づくりです。勾配天井の板と現しの梁がそのまま木の面になるため、体積が増える分だけ面積も一緒に増えていきます。
平屋は2階の床がない分、天井を高く取っても木の面を広げやすい形です。当社の施工事例にも、中庭からの光と風が通り抜ける高天井の平屋や、吹抜け大空間の2階建てがあります。
大壁づくりで吹き抜けだけをつくると、体積は増えたのに木の面は床だけという状態になりがちです。間取りを決める段階で、空気の量と木の面積を一緒に見ておきましょう。
質問③新築1年目は湿度が高いとききましたが本当ですか?
木材やコンクリート、モルタルが工事中に含んだ水分は、住み始めてから時間をかけて抜けていきます。その分だけ、1年目の室内は2年目以降より湿度が高めに出ます。
入居直後に窓辺が少し曇っても、それだけで断熱の失敗と決めつけないでください。まずは24時間換気を止めず、一年を通して湿度計の数字を見てみましょう。
とくに冬は、暖房で温めた空気が冷たい窓に触れて結露しやすい時期です。調湿建材も水分を含んでいる状態のため、本来の吸放湿には入りきっていません。
2年目に入っても同じ場所が濡れ続ける場合は、建物側に原因が残っています。窓の性能や断熱の納まり、換気の経路のどれかを疑って、業者へ依頼してください。
調湿の効き方は面積と断熱・換気で決まる!
調湿効果とは、湿度を新しく作り出す働きではなく、周囲の湿度に応じて水蒸気を吸ったり放したりしながら、一日と季節の振れ幅をならす働きです。除湿機や加湿器のように目標の数値まで能動的に動かす装置とは、役割そのものが違います。
調湿の効き方を決めるのは建材の名前ではなく、その建材が室内の空気に触れている面積と、湿気をためこませない断熱・換気の設計です。珪藻土を一面だけ塗った部屋より、床も壁も天井も柱も木が現しになった部屋のほうが、同じ材料でもよく効きます。
これから住宅会社を比較していく段階の方に向けて、記事の中でお伝えしたポイントを整理します。
・ポイント①床だけでなく壁・天井・柱も木を現しにする
・ポイント②孔をふさぐウレタン塗装ではなく自然塗装を選ぶ
・ポイント③断熱で壁と窓の表面温度を保ち、結露の原因を先に断つ
・ポイント④容量を超えた水蒸気は24時間換気で外に出す
・ポイント⑤部屋干しと冬の乾燥は除湿機・加湿器に任せる
また、家具の裏や押入れの奥、クローゼットの床際は、部屋の中央が快適でも湿気がとどまります。壁から数センチ離して家具を置き、収納の扉をときどき開けておくだけでも、カビの出方は変わってきます。
なお「サイエンスホーム岡山店」は、ひのきの家や真壁づくりといった日本の伝統的な技法と、現代の高気密・高断熱技術を融合させた家づくりが特徴です。家づくりをご検討中の方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。⇒サイエンスホーム岡山店への相談はこちら

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